
初対面の人と向き合って、天気の話が終わったところで会話が止まる。沈黙が気まずくて、自分から話しかけたことを後悔してしまう——「人見知りで雑談が続かない」というお悩みは、とても多くの方が抱えています。この記事では、雑談が続かないときに何が起きているのかを整理したうえで、気負わずに会話を練習する方法を、大阪市内を中心にレンタルおじさんをしている「こんなおっさんDo?」がご紹介します。
「雑談が続かない」のは、口下手だからとは限りません
雑談が苦手な方のお話をうかがっていると、共通するのは「話す力が足りない」ことではなく、「話しているあいだ、ずっと自分を採点している」ことのように思います。今の返しは変じゃなかったか、間が空きすぎていないか、つまらないと思われていないか。会話をしながら頭の半分で自己採点をしていれば、当然、相手の話を聞く余裕はなくなります。
裏を返せば、雑談が続かない原因は口の達者さではなく「注意がどこを向いているか」にある、ということです。ここが変わると、同じ話し方でも会話の続き方はずいぶん変わります。
相手は、あなたが思うほどこちらを見ていない
心理学に「スポットライト効果」という言葉があります。自分の外見や行動が他人から注目されている程度を、実際よりも高く見積もってしまう傾向のことです。
ギロビッチらが2000年に発表した実験では、目立つTシャツを着て部屋に入った学生が「そこにいた人の半数くらいは、このシャツに描かれた人物の名前を答えられるだろう」と予想しました。ところが実際に答えられた人は4分の1に届かなかったそうです(Gilovich, Medvec, & Savitsky, 2000/十文字学園女子大学「錯思コレクション100」の解説より)。
これは服装についての実験ですので、会話の失敗にそのまま当てはめられるわけではありません。それでも、「さっきの受け答え、変だったかな」と何日も気にしているのは、たいてい自分だけ——という経験には、心当たりのある方も多いのではないでしょうか。相手はその日の夕飯のことを考えていたりします。
▶ 沈黙は、思っているほど長くない
会話が途切れたときの数秒は、体感でずいぶん長く感じられます。けれど、あとから振り返ると「そんなに空いていなかった」ということも少なくありません。その数秒を埋めようと焦って的外れな話題を出すほうが、会話は不自然になりがちです。沈黙は、相手が次の言葉を探している時間でもあります。
雑談は才能ではなく、「慣れ」の部分が大きい
もうひとつ知っておいていただきたいのが、雑談のしやすさは相手との「回数」でも変わるということです。心理学では、くり返し接した相手や物事には親しみを感じやすくなる傾向を「単純接触効果」と呼びます。1968年にザイアンスが発表した研究で知られている考え方です。
だから、初対面の人と話すのがいちばん難しいのは当たり前なのです。人見知りの方は、いきなり難易度の高いところで自分を評価しているようなもの。まずは「何度か話したことのある相手」と気楽にしゃべる時間を増やすほうが、会話の感覚は戻ってきやすくなります。
▶ 練習の機会そのものが減っている
在宅勤務やセルフレジ、ネット注文が当たり前になり、用件のない会話をする機会は暮らしのなかからずいぶん減りました。話す力が落ちたのではなく、単に打席に立つ回数が減っているだけ、ということも多いのです。在宅で働いている方は在宅ワークで一日中誰とも話さない方へもあわせてどうぞ。初めての場所や人が苦手という方は、初めての場所が怖い人へ|付き添い同行という選択肢もあわせてご覧ください。
今日から試せる、雑談の小さな練習
いきなり社交的になる必要はありません。ハードルの低いものから4つご紹介します。
▶ 「オウム返し+ひとこと」で返す
「昨日、京都に行ってきて」と言われたら、「京都、いいですね。暑くなかったですか?」。相手の言葉をそのまま返して、感想か質問をひとつ足すだけです。気の利いたことを言おうとするより、ずっと会話が続きます。
▶ 質問を続けすぎない
沈黙が怖いと、つい質問を重ねてしまいます。ところが質問ばかりになると、相手には面接のように感じられることがあります。ひとつ質問したら、次は自分の話を一行だけ返す。この交互のリズムができると、会話は勝手に転がります。
▶ 話題を3つだけ用意しておく
その日の天気、最近食べたもの、行ってみたい場所。この程度の話題を3つ持っているだけで、間が空いたときの不安はかなり減ります。全部使う必要はありません。「持っている」という安心感のほうが効きます。
▶ 声を出す予定を、先に入れておく
気が向いたら誰かと話そう、と考えているとまず気は向きません。時間を決めてしまうほうが実行できます。夜の時間の使い方については、寝る前の30分だけ誰かと話したい──LINE通話で夜の孤独を和らげる方法でも触れています。
練習相手がいないときの選択肢に、こんなおっさんDo?
とはいえ、いちばんの問題は「練習させてもらえる相手がいない」ことかもしれません。友人に「雑談の練習に付き合って」とは頼みにくいですし、家族が相手では気を張らずに済むぶん、練習にはなりにくい。職場の人では、失敗したときにその後も気まずさが残ります。
そんなときの選択肢のひとつが、レンタルおじさん「こんなおっさんDo?」です。おじさんは友人でも同僚でもないので、うまく話せなかった日があっても、翌日からの人間関係に持ち越しになりにくいはずです。沈黙が続いても構いませんし、「今日は会話の練習に付き合ってほしい」とそのままお伝えいただいてもかまいません。おじさんのほうから話題を出すこともできますし、逆に相づちに徹することもできます。
料金は1時間1,000円。大阪市内なら喫茶店や公園で直接お会いできますし、いきなり会うのは緊張するという方は、LINE通話から始めていただけます(全国どこからでも大丈夫です)。顔を合わせずに声だけで話すほうが、最初の一歩としては楽かもしれません。頼み方はご利用のルールにまとめています。ただ聞いてほしいだけという日は、誰かに愚痴を聞いてほしい、でも相手がいないという使い方もしていただいています。
雑談がうまくなりたいと思っている時点で、あなたは相手のことをちゃんと考えられる方です。あとは、下手でいい場所で少しずつ回数を重ねるだけだと思います。
うまく話せなくて大丈夫。練習台になるおじさんが、ここにいます。
レンタルおじさん「こんなおっさんDo?」/1時間1,000円・大阪市内対面/LINE通話は全国対応



